対話の会の2023年度月例会では、欧州ジェンダー平等研究所(European Institute for Gender Equality)2014報告やマッキンゼーレポートなどを参考にしつつ、「男女平等がもたらす恩恵(メリット)」について、皆で話し合い、以下の通りまとめました。
1. 女性にとって
⑴ 有形なもの
・より良い教育
・より良い仕事(やりがいのある仕事、報酬、など)
・より良いキャリア選択
・経済的な自立
・新たな社会的役割
・より自分らしい人生
⑵ 無形なもの
・自由:精神的、肉体的、時間的、金銭的に自由になれる。潜在能力を発揮できる。ストレスが減り健康になれる。
・選択:選択肢が広がる。実現可能性が高まる
・幸福:個性を活かしせる、自分らしい生き方ができる。
2. ビジネスにとって
・労働力を確保しやすくなる。
・より優秀な人材を採用できる。
・より多角的な視点が得られる。
・より広いネットワークが得られる
・イノベーションが活発化する。
・より広い顧客ニーズを把握できる。
・組織の効率がアップする。
・より協力的な職場環境になる。
・社員の定着率が向上する。
・ブランド・企業イメージが向上する。
・ガバナンスが向上する。
・収益が増加する。
・株主価値が向上する。
3. 社会(日本)にとって
・言論の自由度が向上する。
・平等で公平性な社会になる。
・共感的で助け合う社会になる。
・社会性(社会的ネットワーク)が拡大する。
・社会システムが改善される。
・社会全体が豊かになる。
・社会全体の幸福度が向上する。
・文化的多様性が増大し、イノベーションが加速する。
・個人や家庭の貧困が減る。
・家庭が円満になる。
・犯罪が減る。
・教育システムが変わる。
・子どもがより健康になる。
・社会全体がより豊かになる。
・国際競争力が向上する。
・国家財政への貢献(税収増につながる)
・人種、民族、年齢などの差別の解消も進む。
4. 世界(人類・地球)にとって
・より平和になる(戦争や紛争が減る)
・飢餓が減る。
・科学とイノベーションが進む。
・地球の持続可能性を高める(気候変動、温暖化、生物多様性)
・人類の眉間のしわが減り、笑いがふえる。
上記の通り、男女平等は女性にたくさんの恩恵をもたらすだけではなく、ビジネスに、社会に、そして世界と地球にさまざまな恩恵をもたらします。
まだ充分とは言えませんが、世界では、女性がもてる能力を発揮し、活躍し始めています。なのに日本では、「女性活躍社会」や「男女平等・共同参画」といった美辞麗句ばかりで、実質的な進捗が見られないのはなぜなのでしょうか?